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つきなかコラム vol.6(2026.9.14)

人事制度に「正解」はない

私は長年人事の仕事に携わってきましたが、ひとつ確信していることがあります。
それは、人事制度に「完全な正解」はないということです。
もちろん、制度設計や運用において望ましい方向性はあります。しかし、従業員全員が満足する完璧な人事制度には、残念ながらまだ出会ったことがありません。そして、おそらくそれは実現が難しいものなのだと思います。
これは人事だけではなく、ビジネス全般にも当てはまるのではないでしょうか。

労働基準法や労働安全衛生法のような法律上最低限守るべきルールがあります。しかし、それらの基準をクリアした先の人事制度については、実は「これが正しい」という決まりはありません。
だからこそ、制度を変えることは難しい。
私はこれまで、年功的な制度から能力・成果評価を重視する制度への移行をはじめ、新たな制度構築に多く携わってきました。そのたびに感じたのは、人は制度そのものよりも「変化」に強い抵抗を示すということでした。
経済学や社会学では「経路依存性(Path Dependency)」という考え方があります。過去に誰かが決め、長く続いてきた仕組みややり方を、人は無意識のうちに受け入れやすいというものです。
なぜそうなるのでしょうか。
慣れているから安心できる。前例があるから説明しやすい。理由はさまざまですが、人は変化よりも現状維持を選びやすいものです。

一方で、会社は変化する社会の中で生き残っていかなければなりません。事業環境が変われば、求められる人材も変わる。働く人の価値観も変わる。会社の成長段階によっても必要な制度は変わります。
人事制度の見直しは、単に会社の都合で行うものではありません。会社が持続的に成長し、そこで働く人たちが活躍し続けるために必要な取り組みです。
ただ、その意図が従業員に伝わるまでには時間がかかります。
制度変更は「会社の都合」と受け止められがちです。しかし、自分自身の働き方や成長、将来に関係することだと実感できたとき、ようやく制度は浸透し始めます。

では、どうすればよかったのでしょうか。
最初から全員の意見を聞けばよかったのか。もっと丁寧な説明ができたのではないか。制度変更のたびにそんなことを考えます。
しかし、どれだけ議論を重ねても、全員が納得する完璧な制度は存在しません。
だからこそ、人事には決断する責任があるのだと思います。
まずは人事や経営が責任を持って方向性を示す。そして実際に運用しながら社員の声を聞き、会社の状況を見ながら改善を重ねていく。
制度は一度作って終わりではありません。
運用し、検証し、修正しながら育てていくものです。

振り返ると、人事制度改革もまた試行錯誤の連続でした。小さな失敗を重ねながら、少しずつ良い形に近づけていく。その繰り返しだったように思います。
だからこそ、**組織には挑戦を許容する空気や文化が必要です。**致命的ではない失敗なら許し、そこから学び、次につなげる。そんな懐の深さが組織の成長につながるのだと思います。
私自身、これまで多くの制度改革や改善に挑戦する機会をいただきました。それができたのは、失敗を許し、背中を押してくれた上司や経営陣の存在があったからです。

人事制度に正解はない。
だからこそ考え続ける。そして、勇気を持って前に進める。
それが人事として大事なスタンスだと、制度改革を通じて学びました。
これからの私の活動においても大切にしていきたいと考えています。

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本日までに公開された情報から以下を厳選してご紹介しますので、ご興味があればご覧ください!
また以下情報に関して、ご質問やご相談の希望がございましたら、問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください

2026.9.8 厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル(令和8年度改訂版)」を公表
000915233.pdf

2026.8.21 厚生労働省 賃金不払が疑われる事業場に対する監督指導結果(令和7年)を公表
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75588.html
監督指導の是正事例として、以下の内容が挙げられています。
・始業直前・就業直後の15分間について一律切り捨てされ、賃金不払いが起きていた事案
・固定残業代制度を採用しているが、割増賃金(深夜業含め)が十分に支払われていなかった事案
※令和6年版も合わせてご覧ください。
賃金不払が疑われる事業場に対する監督指導結果(令和6年)|厚生労働省

2026.8.19 厚生労働省 9月1日から時間外労働等に係る相談・支援および監督指導の見直し
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75454.html
❶36協定の締結等に関する相談・支援の充実
・全国の働き方改革推進支援センターに「専門相談窓口」を設け、36協定や特別条項の締結や柔軟な労働時間制度の活用を支援
・働き方改革推進支援センターと労働基準監督署(労働時間相談・支援班)とのチームにより、36協定や特別条項の締結に関するアウトリーチ型の訪問支援を実施

❷労働基準監督署における対応の見直し
→時間外・休日労働時間数のみに着目して1カ月45時間以内への削減を求める一律の指導を見直し、各事業場が36協定で定める健康および福祉を確保するための措置の実施状況を重点的に確認し、確認した状況に応じた必要な指導を行う
→個々の事業場の実態を踏まえて、過重労働による健康障害が生じるおそれが高い場合には、引き続き必要な指導を行う

2026.08.19 国税庁「令和8年分 給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引」を公表
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hotei/tebiki2026/index.htm
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